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2024.3.21
いびきに悩む女性に朗報! 女性のいびきの特徴と治療法を解説
目次
女性もいびきをかくの?
男性と同様に女性もいびきをかきます。いびきは、空気の通り道が一時的に狭くなることによって、のどや口の周りの組織が振動して生じる音です。
かきやすい人の特徴
いびきは、男性・中年・肥満などのイメージがありますが、アジア系の人種では、痩せ型の若い女性にも多くみられます。
特に、顎が小さい、下顎が後退している顔立ちの方は、いびきをかきやすい体型だと言えます。
女性特有のいびきの原因
1.妊娠
妊娠中には、ホルモンの変化や体重の増加がいびきの原因となります。
特に妊娠後期において、胎児の重さにより気道が圧迫されやすくなります。また、妊娠中の鼻づまりもいびきを引き起こす可能性があります。
2.更年期
更年期に入ると、女性の体内でエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンが減少することがあります。これにより、のどが開きにくくなったり、筋肉が緩む可能性があり、いびきが発生しやすくなることがあります。
3.睡眠時無呼吸症候群
女性も男性同様に睡眠時無呼吸症候群になることがあります。この症状がいびきの原因となり、呼吸の停止が繰り返される場合があります。特に肥満や中年以降において、そのリスクが高まります。
4.口呼吸の習慣
鼻呼吸が難しい場合、口呼吸に切り替わりやすくなります。口を開いて寝ることで、舌が落ち込みやすくなりいびきが発生しやすくなります。
更年期の女性のいびき
更年期は、女性の生殖機能が減退し、ホルモンの変動が起こる時期です。
更年期には、卵巣からのエストロゲンやプロゲステロンの分泌が減少します。プロゲステロンには、気道を広げる働きがあります。
プロゲステロンの減少により、のどが開きにくくなったり、加齢変化により口の周りの筋肉が緩む可能性があり、いびきの発生が増加することがあります。また睡眠時無呼吸症候群のリスクにつながり、治療が必要なケースもあります。
今からできるいびき対策
普段の生活で簡単に取り入れられるいびき対策を紹介いたします。
1.横向きに寝る
仰向けで寝ると、舌が落ち込んでいびきが発生しやすくなります。横向きで寝ることで、気道が開きやすくなります。
自分の高さに合った枕を選んだり、横向きに寝られる枕を選んでみましょう。
2.体重管理
体重の増加は舌やのどの脂肪の増加につながり、いびきを引き起こす可能性が高まります。適切な体重を維持することがいびき対策となります。
3.寝る前のアルコールを控える
寝る前にアルコールを摂ると、のどの筋肉が緩みやすくなり、いびきの原因となります。アルコールを摂取する場合は、適量を寝る前の4時間前までにしましょう。
病院で行ういびきの検査方法
ご自身でできるいびきの対策を行っても効果がなかった場合、いびきの原因を病院で特定することをお勧めします。
1.治療が必要ないびきかどうかを特定するための検査
治療が必要ないびきなのか、原因を検査してみましょう。
ご自宅で行う検査と、入院施設がある病院で行う精密検査があります。検査を行うことでいびきや睡眠時無呼吸を正確に診断することできます。
自宅で行う検査は、簡易検査と精密検査の2種類あり、簡易検査は2日間連続で検査機器を装着して普段通り寝ていただきます。呼吸のセンサーや酸素飽和度を測定し、いびきや無呼吸の程度を測定します。 精密検査は、簡易検査の検査内容に加えて、睡眠の質も測定することができます。
より詳しい精密検査が必要な場合は、病院に一泊入院し、脳波や心電図を測定しながらいびきや呼吸の状態を測定します。
2.鼻の内視鏡検査
細い管(内視鏡)を使って、鼻腔や咽喉の内部を観察します。鼻の形やのどの形態を見ることで、個人個人のいびきの原因を特定します。
検査中は軽い不快感や圧迫感があるかもしれませんが、通常は痛みはありません。
当院では、耳鼻咽喉科専門医でもある井坂医師が鼻の内視鏡検査も行っております。
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病院での治療法
1.CPAP療法
CPAP(シーパップ)療法は、機械で圧力をかけた空気を、ホースやマスクを介して鼻から気道に送り、気道が開いた状態にしておくことで、呼吸が止まらないようにする治療法です。睡眠時無呼吸症候群の方に効果的な治療方法と言われています。検査で一定の基準を満たせば、健康保険適用で治療が受けられます。
2.マウスピース
軽度のいびきの方には、顎が前に出るように固定するマウスピースを使用することで、上気道が拡張され、いびきが改善する場合があります。
健康保険が適用されるかについては、病院に相談しましょう。
3.手術
いびきの原因が扁桃肥大や咽頭粘膜の張り出しによる場合は、外科手術により気道を塞いでいる箇所を除去することで、いびきが解消されることがあります。しかし手術は効果がある人とない人がいるので見極めが重要です。また手術方法も様々でその人にあったものを選ぶことが肝心です。リスクもあるので専門医と相談して慎重に検討しましょう。
当院では、睡眠専門医・耳鼻咽喉科専門医の資格を持った女性医師が診察を行っております。女性のいびきはナイーブな問題でもございますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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コラム監修者
井坂奈央
Dクリニック東京ウェルネス 睡眠・SAS外来 センター長