2025.9.27
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CPAP(シーパップ)治療の値段・費用の相場はいくら?保険適用と自費診療の費用を解説

睡眠時無呼吸症候群の治療において、CPAP(シーパップ)療法は最も効果的な治療法として広く認められています。しかし、多くの患者さんが気になるのが治療費用です。今回は、CPAP治療にかかる費用について、保険適用時と自費診療時の違いを詳しく解説します。
目次
保険適用でのCPAP治療費用
保険適用でCPAP治療を行う場合、医療機関を通じてCPAP業者からCPAP機器をレンタルになります。
【費用の目安】保険適用(3割負担)でCPAP治療を受ける場合の月額費用は、約4,500円~5,000円が相場です。
- 【内訳】
- ・診察料:約400円
- ・指導管理料:約750円
- ・CPAP機器レンタル料:約3,000円〜4,000円
保険適用の条件
保険適用を受けるためには以下の条件を満たす必要があります。
- 睡眠検査を行い、睡眠時無呼吸症候群の診断を受けること
- 簡易検査で無呼吸低呼吸指数が40以上、または精密検査で20以上であること
- 医師が治療の必要性を認めること
- 定期受診を継続すること

自費診療でのCPAP治療費用
自費診療でCPAP治療を行う場合、保険適用の条件を満たさない軽度の症状の場合や定期的な通院が困難な方に選ばれる選択肢となります。ただ、診療費は保険診療と比較して高額なため注意が必要です。
【費用の目安】自費診療の場合、月額15,000円〜25,000円が相場となります。自費診療はクリニックが自由に設定できるため、施設間で大きな差があります。
- 【内訳】
- ・診察料:約3,000円〜5,000円
- ・CPAP機器レンタル料:約10,000円〜15,000円
CPAP機器購入という選択肢

CPAP治療はレンタル以外にも購入という選択肢があります。機器を購入する場合の費用についてご説明いたします。
【CPAP機器を購入する場合の費用相場】CPAP機器の相場は、本体とマスクやホースなどの備品を含めて、15万~40万ほどです。自費診療のため、施設間で差があります。
【購入のメリット・デメリット】
- メリット
- ・長期使用での費用削減
- ・定期的な通院が不要
- デメリット
- ・購入には医師の指示書が必要
- ・医師の診察は自費診療
- ・初期費用が高額
- ・故障時のアフターフォロー
CPAPは自分で購入できるの?

CPAP機器を個人で購入することは可能です。しかし、いくつかの重要な注意点があります。
- 医師の指示書が必要
- 適切な機器の選択や圧力設定ができないリスクが高い
- 全額自己負担、保険適応外
- アフターサポートの問題
- 定期的な通院がない分、圧力の設定や備品の交換、機器の故障時の対応が困難
個人購入よりも、医療機関での正式な診断と処方を受けてからの治療開始を強くお勧めします。適切な医学的管理の下で治療を受けることで、安全で効果的な治療が可能になります。
当院では、CPAPの購入も承っております。約3種類の機器の購入、処方が可能となっております。購入を検討されている方は、自費診療のレンタルから開始することもできますので、ご相談ください。
医療機関やCPAPの機械によって料金は変わるのか?
- 【保険診療の場合】
- ・診療報酬点数は全国一律のため、基本的な治療費に大きな差はありません。
- ・CPAP機器によっても料金に差が出ることはありません。
- 【自費診療の場合】
- ・クリニックが自由に料金設定できるため、施設間で大きな差があります
- ・診療費は、サービス内容や立地によって料金変動があります
- ・CPAP機器の機能や性能によって料金設定は大きく異なります。
睡眠時無呼吸症候群は放置すると命に関わる重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、費用面での不安がある方も、まずは睡眠専門医にご相談ください。
当クリニックでは、患者さん一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた最適な治療プランをご提案しています。費用に関するご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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【参考文献】
・平成28年度 厚生労働科学研究費補助金 (政策科学総合研究事業(臨床研究等ICT基盤構築研究事業)) 分担研究報告書 『国民生活基礎調査を基にしたアレルギー性鼻炎通院が生活の質に与える影響に関する研究』